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生命科学の研究者のブログ

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リニューアルした国立科学博物館の地球館

国立科学博物館の地球館一部が2015年の7月にリニューアルした。

ちなみにこのブログで以前紹介した地下2階の生物進化の展示や、3階の大地を駆ける生命の展示は変わっていない。その他の階や企画で展示内容が変わっている。リニューアル後の展示内容はこんな感じだ。



リニューアルされた展示の中で、個人的に最も印象に残っているのは、一階展示室の入り口付近で、大きなスクリーンに映し出されるアニメーションだ。



スクリーンは3枚あって、それぞれ「宇宙」、「生物の進化」、「ヒト文明の発展」をテーマにしたオリジナルのアニメーションが常時流れている。これがとてもよく作られていて、文字や音声による説明無しに、生物進化・ヒト文明の歴史を概観できる。予備知識が無くても生物が好きなら見入ってしまうと思う。ちなみに予備知識があると、「お、これはP-T境界のことだな」とか「脊椎動物キターー」等、アニメーションの細部に気付いてテンションが上がってしまってその場から離れられなくなるので、注意が必要だ。

2階の展示では、実際に手で触って科学技術を体験する、体験型の展示が増えていて、子供がはしゃいでいる様子が見られた。2階の奥では科学技術の発展を追える展示があり、初期の自動車やコンピュータ、さらには人工衛星が展示されていた。「はやぶさ」に関する展示もあった。

地下3階では、ノーベル賞受賞およびそれに匹敵する業績を上げた日本人の科学者を紹介するパネルがあった。






「私は学者として生きている限り、見知らぬ土地の遍歴者であり、荒野の開拓者でありたい」

湯川秀樹

響くなあ。座右の銘にしようかな。

関連投稿
国立科学博物館のすすめ ~日本館編~
国立科学博物館のすすめ ~地球館編~

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国立新美術館のすすめ

東京にある3つの大きな国立美術館は、国立西洋美術館国立近代美術館国立新美術館だ。以前の記事で国立西洋美術館を紹介した。今回は国立新美術館を紹介したい。

国立新美術館は港区六本木にある美術館だ。最寄駅は千代田線の乃木坂で、駅の出口と美術館の入り口が直結している。他には日比谷線・大江戸線の六本木駅も利用できる。 東京ミッドタウン六本木ヒルズに歩いて行ける距離にあり、都会のど真ん中にある。




2007年に開館したばかりの日本で一番新しい国立美術館だ。最大の特徴はその建物だろう。黒川紀章が設計したその建物は写真で見て分かる通り片面が全体的にガラス張りになっており、外光がふんだんに取り入れられているその内部も現代的でおしゃれなデザインになっている。







国立新美術館のもう一つの特徴としては、独自のコレクションを持たないことだ。国立西洋美術館や国立近代美術館は、季節ごとに行う企画展の他に独自のコレクションを展示する常設展が併設されており、企画展を見に行った折にそれらを一緒に観るのが楽しかったりする。何度も美術館に通っていると、常設展がその美術館の「顔」になるというか、常設展の作品群のイメージとその美術館自体のイメージが一体化して、それがその美術館の個性となって親しみがわく。国立新美術館にはそれが無い。企画展や公募展だけだ。だから僕の中では、国立新美術館は常に新しいものに取り入れているスタイリッシュで現代的なイメージだ(聞いてない)。

地下一階から地上3階まで4フロアあるが、なんとそれぞれのフロアにカフェやレストラン等飲食ができるスペースがある。3階の眺めが良くて開放的なレストランで食事をするもよし、地下一階の穴場的なカフェで休憩するもよし、デートにはもってこいだ。六本木という立地のせいもあるのか、よく良い身なりをしたマダム達がお茶をしているのを見る。

地下一階にはミュージアムショップがある。



ここには美術関連品以外に、オシャレなデザインの鞄だとか、服だとか、「なぜここに?」と思うようなものも売っている。美味しいコーヒーを淹れるための本だとか。日本的な陶器だとか日本文化に関するグッズも売っているので、外国人の友達や観光客にプレゼントを買うには良いかもしれない。


ところでこの記事を書くに思い当たった理由は、この期間開催されている「イメージの力展」に行って来たからだ。



この展示が思いのほか良かった。国立民族学博物館との共同企画であるこの展示は、世界各地の民族の造形物が展示されている。

最初の展示物である顔が縦に大きい像を見て、もしかしたら凄い展示に来たのかもしれないと感じ、その次の部屋一面に世界各地から集められた仮面が掲げられてる展示であっけにとられた。普段芸術作品を見に美術館に来るのとは全く異質な、しかしそれに勝るとも劣らない体験がそこにはあった。「イメージの力」という企画のタイトルは絶妙で、世界の至る所で独自に生まれていた様々な民族文化の中で、人々が想像力を持って作り上げた造形物がずらりと並べられたその展示は見る人の想像力も喚起する。

個人的にはこのような想像力を持つヒトという生物の特殊性に思考が行った。展示物は由来する地域や民族ごとにそれぞれ特徴があり、多種多様なのだが、人々が頭の中に持っているイメージを造形物として具現化している点で共通点がある。それぞれの造形物をヒトの想像力の産物として見た時に、それらが並べられると「ヒト」という生物の特殊性が展示されているようにも見え、ヒトに関する科学の展示を見ている気分にもなった。自分もそのヒトの一人なのだが。

民族学博物館との共同企画ということで、西洋美術や一般的な芸術の展示とは違ったものを期待して訪問した。確かに全く違うのだが、両者の根本にある創造性というのは実は同じものなんだというのが実感できた。

展示は6月9日まで。まだの人は急いで行くべし。


国立新美術館では夏以降も面白そうな展示が控えている。
オルセー美術館展(7/9~10/20)
チューリッヒ美術館展(9/25~12/15)だ。





要チェック!

東京の桜2014

ゴールデンウィークも終わったこのタイミングで、周回遅れ感たっぷりだが、今年撮った桜の写真でも紹介しようかと思う。500pxとかtwitterですでに上げてた写真もあるが、せっかくなのでブログでも紹介しておこうと思う。

まずは定番の上野公園。満開です。







次は新荒川大橋緑地という場所。東京23区北端の方の荒川土手。芝桜も一緒に見られる。













国立科学博物館のすすめ ~日本館編~

以前の記事・国立科学博物館のすすめ ~地球館編~に続き、日本館の紹介をしたい。 




地球館が2004年に公開された新しい建物に対し、日本館は1931年建造の古い建物だ。玄関口でもあるこの建物は科博のシンボルでもあり、国の重要文化財にも指定されている。








一階の自然を見る技では、科学の発展を語る上で欠かせない望遠鏡や顕微鏡、そして時計や地震計などの計測器の歴史が展示されている。




これは明治時代にイギリスから輸入されたというトロートン望遠鏡。天体観測や教育に長い間使用されていたらしい。この他にも、初期の顕微鏡などが展示されている。




日本館ではその名前の通り、日本に焦点を当てた展示を行っている。日本人の成り立ちや日本列島の自然についての展示がされている。





例えば、たぶん世界でここにしか無いかと思われる、沖縄・奄美・トカラ諸島におけるヒラタクワガタの亜種の展示


良くも悪くもすごくマニアックな展示だ。それぞれに名前がついているからには、それぞれが分類学的に特徴を持っているのだろうが、問題はぱっと見た所それらの違いが分からないことだ。見る人が見たら分かるのだろうか。例えばクワガタマニアの間では、

「おお!すげえーー!トカラヒラタクワガタだ!!超珍しいじゃん!!」
とかいう会話が繰り広げられて、それらが高額で取引されたりするのだろうか。



それから、日本各地で見られる鳥の剥製だとか






日本近海で見られる生物だとか





日本の稲作の歴史なんかが展示されている







地球館では人類のルーツを知ることができるが、日本館では日本人のルーツを知ることができる。日本には元々縄文時代に縄文人と呼ばれる人が住んでいたが、弥生時代に大陸から稲作の技術を引っ提げて弥生人が渡来してくる。それらの人々が混ざった子孫が現代の日本人だ。縄文人と弥生人は身体的に全く異なる特徴があったとされる。例えば、その顔の構造からして違う



手前から旧石器人・縄文人・弥生人の顔を復元したものだ。顔の彫りの深さや鼻の高さなどが全く異なっているのが分かるだろう。沖縄出身の人で彫りが深い人をよく見かけるのは、渡来系との混血が少なかったためとする説がある。

また、日本館の2階では江戸時代の女性がミイラ化したものが展示されている。遺体の尊厳のためにその一角では撮影が禁止されているので写真は無いが、江戸時代の遺体を現代の技術で解析して生前の様子などを予測した研究結果などが見られる。それから忠犬ハチ公の剥製なんかもある。


日本館の3階では、日本各地で発見された化石が展示してある。かつての日本にこんな生物がいたのかと思いを馳せることができる。

日本で初めて発見された首長竜の化石とその復元模型






抜粋して紹介したが、ここに載せられた展示はごく一部のものだ。ここには載せきれない多種多様な充実した展示があるということは実際に足を運んでいただければ分かると思う。日本館では日本の人々・日本の生物の現代に至るまでの歴史と変遷を知ることができる。地球館と合わせ、日本人としての自分、それから人類全体としての自分のルーツを分かりやすい解説付きで学べる。大人も子供も、理系も文系も、誰でも楽しく学べる場所、それが国立科学博物館だ。

国立科学博物館のホームページ

東京BLOGの地球館紹介記事

リニューアルした国立科学博物館の地球館


今秋の展覧会@東京

東京の特徴と言えばなんと言っても巨大な経済規模。その商機を求めて色々なイベントが黙っててもやってきてくれる。

その恩恵を受けている一つが、美術館の展覧会だ。

東京には国立の大きな美術館が3つあり(国立西洋美術館国立近代美術館国立新美術館)、それぞれが大抵何かしらの企画展を開いている。さらに国立ではないが東京都や区が運営している美術館や私立の美術館がたくさんある。ジャンルも西洋画から彫刻、日本画、骨董品など多岐に渡っている。

自分が行くのは主に西洋画の展覧会だが、欧米の美術館展や著名な画家の展覧会をやるときは大抵一定の期間東京の美術館で行う。東京以外にも関西や名古屋を巡回することが多いが、関西では京都大阪神戸あたりに分散するし、名古屋にはそもそも巡回しない場合が多いのではないのだろうか。その点東京巡回は安定している。

この秋も結構面白い展示がある。東京にいる人は足を運んでみては?

ちなみに来年はボストン美術館展でモネのラ・ジャポネーズが来るらしいし、国立新美術館でまた2010年以来のオルセー美術館展もやるらしいので楽しみにしている。

東京はすばらしい。


東京都美術館 ターナー展
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国立新美術館 
クレラー=ミュラー美術館所蔵作品を中心に
印象派を超えて―点描の画家たち
ゴッホ、スーラからモンドリアンまで
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東京富士美術館
光の賛歌 印象派展
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三菱一号館美術館
印象派と世紀末美術
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ブリジストン美術館 カイユボット展
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Bunkamuraザ・ミュージアム
山寺 後藤美術館コレクション展
バルビゾンへの道
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国立西洋美術館
国立西洋美術館×ポーラ美術館 モネ、風景をみる眼―19世紀フランス風景画の革新
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あぴと

Author: あぴと
生命科学の研究者。ポスドク。東京という街が好きです。
興味のあること:
生命科学、基礎医学、進化生物学、英語、読書、美術、音楽

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