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学振の面接体験記

【注意】
筆者は平成25年度採用で、当時の面接はポスター形式で、スライドではありませんでした。
面接の雰囲気などは大体同じと考えられるので、このまま残しておきたいと思います。




学振の面接の日時は電子申請システムで提示される。
申請者には自分の面接の日時しか知らされないのだが、
その時期の2chの学振スレを見ていたら、
どうやら学振面接の期間は4日間ほどあるようだ。
予想だがPDから始まってDC2→DC1とやっていっているのではないかと思う。

僕はDC1の医歯薬だったが、4日間のうちの3日目だった。
受付開始時間と面接開始時間を照らし合わせるに、
その日の一番最初の面接だった。

スーツを着込み、前日に刷ったA0横版のポスターを持って家を出る。
面接の会場は四ツ谷の弘済会館だ。
前日に地図を見たら四ツ谷の駅からまっすぐだったので、
駅にある地図を見ればたどり着けるだろうと思っていたのだが、
地下鉄の出口から出て新宿通りと外堀通りの交差点に出ると見事に方向感覚を失った。
2分ぐらい彷徨ったが、おとなしく交差点にあった交番に場所を聞いた。

四ツ谷の駅から上智大学が見えるので、その方向にさらに3分くらい行ったところが弘済会館だ。
行く途中にサンクスがあったので飲み物を買った。

弘済会館に入ると、まず受付がある3階だか4階だかにエレベーターで向かう。
エレベーターを降りると受付があり、資格・分野・名前を告げる。
面接の注意点が書いてあるプリントをもらい、待合室の場所を告げられた。
受付と同じ階にある待合室では、3人くらい座れる長机が4列くらい、各列6~7個くらい並べてあり、
部屋の一番前に人文学とか工学とか農学とか分野の札が列ごとに並んでいて、
どうやら自分の分野の列に座れということらしい。

その日の受付が始まって10分くらい後に着いたのだが、
待合室にはすでに結構人がいて、ピリピリした空気がひしひしと伝わってきた。
ある人はノートを一生懸命見ている。
ある人は目を閉じてじっとしている。
ある人はノートパソコンで何やらカチカチやっている。
ある人はそんな回りの人を観察している。
僕はその観察している人とふと目が合う。
そして優しく微笑み掛ける…わけがない。みんなすごくピリピリしている。
受付でもらったプリントを読んでみる。

面接会場入室後の流れ
・荷物を会場内の指定された台に置いてください。(ホワイトボード裏の机)
・ホワイトボード脇まで歩み出て、登録名を名乗り、研究課題名を述べ、
直ちに説明を始めてください(説明開始の合図は特に出しません)
※ポスターは入室の少し前に係員が預かり、ホワイトボードに貼っておきます。
※差し棒はホワイトボード付近に設置しているので適宜利用してください。


そして面接会場のイメージ図が描いてあった。
ホワイトボードの前に長机がコの字型に設置してあり、
申請者はホワイトボードの左側に立つ。
そして申請者から見て正面と右側の机に審査員がいて、
左側の机には事務局の人がいるらしい。実際その通りだった。

ポスターは待合室であらかじめケースから出しておいてくださいとのことだったので、
机に丸めたまま置いた。そしてサンクスで買ったお茶を飲みながら時間が来るのを待った。
その間に人がどんどん増えてきた。面接が始まる前に満席になるんじゃないかという勢いだった。

そうこうしてるうちに名前を呼ばれたので、案内係の人に連れられて待合室を出る。
面接会場の部屋の前に椅子が3つほど並んでいて、時間までここで待てとのこと。
医歯薬と書かれた面接部屋が2つあった。DC1とDC2だろうか。

面接会場の前の椅子に座るとさすがに緊張してくる。
手のひらににじむ汗を感じながら、深呼吸して心を落ち着ける。
そして、名前が呼ばれ、面接会場に入る。

プリントの指示通り、ホワイトボード裏の机に荷物を置き、
ホワイトボードの左側に立つ。差し棒はホワイトボードのペンを置く場所に置いてあった。
一応進行役の審査員がいるようで、名前と課題名を告げて説明を始めるようにと指示があった。
指示通り名前と研究課題名を言い、そのまま説明を始める。

審査員席を眺めてみると、想像していたよりたくさん審査員がいた。
たぶん8~10人の審査員が狭そうに座っていた。
年齢は30後半に見える人から60くらいに見える人まで様々だ。
みんな男性だった。と思う。

説明はリハーサル通りできた。気を付けたのはゆっくり喋ることと言葉をはっきり発音すること。
とにかく初めて聞く人にもわかりやすいように努めた。

4分でアラームが鳴るらしいが、鳴る前に説明が終わったので、そのまま質疑応答に入った。

事前に積極的に質問してくる人は2名くらいだという情報は得ていた。
たぶん自分の書面審査セットの人だろう。さあどんな質問でも来い!と質問を待ち受けた。
初めに一人の審査員が、あたかも自分が質問する役割なんだといった感じで聞いてきた。

・・・浅い。僕の研究の大事なところはもっと違うところにあるんだけど・・・それが聞きたいの?
と思いつつも最初の質問に答える。
すると審査員は「ああ、そう・・・」といった感じ。そしてそのまま、「じゃあ次の質問だけど・・・」
と言って、2つ目の質問をする。
2つ目の質問は申請書提出後に得られたデータについてだったので、その場で思いついたんだろう。
ポスターでは細かい情報は省いてあるのでそれについては説明してなかったが、
その質問に対する説明は用意してあった。その答えを聞くとまた、「ああ、そう・・・」と言う。
そして3つ目の質問をする。

・・・浅い。あなた本当に僕の申請書読んだんですか?そんなにわかり辛かったの?
それともよっぽど興味がわかなかったのだろうか。
その質問で最初の質問者は「僕からは以上で・・・」と質問をやめた。

次に質問してきた人は
「臨床において〇〇(僕の研究に関連すること)が問題になる疾患は何ですか?」
と聞いてきた。この人はMDなんだろう。
なるほど、これは研究計画と直接的には関係無いが、僕の知識を問う質問だ。
またの名を意地悪質問という。
とりあえず臨床で最も患者数の多い3つの疾患を答えた。
すると「それだけ?少ないですね、フフフ・・・」
と笑う。

完全に意地悪質問です

少し考えた後に、2つ疾患を追加で答えた。
「フフ、まあいいでしょう」と質問をやめた。ほくそ笑みながら。
なるほど、この人はたぶん僕の申請書の背景だけ読んで、
ちょっと意地悪してやろうと質問したんだろう。たぶん僕のとは別の書面審査セットの審査員だ。

3人目の審査員が質問する。

・・・良い質問!この人はちゃんと僕の申請書の要点を理解している。
こういう質問を待っていた!と言わんばかりに答える。
それを聞いてうん、うんと頷いてる。この先生はきっと人柄もいい先生だろう。
それに比べて2人目の質問者は・・・と審査員を評価している場合ではない。
評価されているのは自分だ。

3人目の質問が終わって、進行役の人が「他に質問はありますか?」と聞く。
しばし沈黙。なんだもう終わりかと思っていたら、4人目の質問者がいた。

この人もたぶんMDだ。申請書はたぶん読んでないが、
その場で僕の説明から質問を考えたんだろう。
しかし、とてもいい点をついていた。
ただ、それは良く聞かれる質問だったので、難なく答えられた。
その質問に答え終わったくらいに9分経過のアラームが鳴った。
進行役が「他には?」と聞くが、もう誰も質問しなかったので、
1分弱時間を残して僕の面接は終わった。



面接を振り返ってみると、僕の申請書を事前に読んでいたのは、
おそらく1人目と3人目の質問者の二人だ。この数は事前の情報と一致する。
1人目は一回申請書を読んでいるだろうということは分かったが、
内容についてはほとんど理解してなかっただろう。
2人目の質問者は完全に便乗というか、「意地悪してみました」という感じだ。
4人目の質問者はおそらく初見で建設的な質問をしてきた。
質問した人以外の審査員はというと、
興味なさそうにうつむいていた人が多かったように思う。

これはあくまで僕の予想だが、
面接官は各資格(PD、DC2、DC1)の各分野(人文、工、化学etc)ごとに決まっていて、
例えばDC2の化学の面接候補者は全員同じ面接官によって審査される。
そして、その面接官は分野の中の各書面審査セットから代表で2人ずつ選ばれている。
よって、面接会場に各申請者の申請書を読んだ面接官は2人存在する。
しかし、採点自体はその場にいる面接官全員が行っていると思う。
何故なら、すべての審査員の手元に僕の申請書のコピーがあるように見えたから。
もしそうだとすると、自分の研究計画に対して初見の審査員も意識してしゃべらなくてはいけない。

一人の面接から次の人への入れ替えは間髪入れずに行われる。
たぶん、一人の面接が終わって、その人をじっくり採点している暇はない。
何が言いたいかというと、もし申請書を読んでない人も採点には加わるなら、
面接における印象が点数を大きく左右すると思う。
質問に答えられなかったりすると、すべての審査員の印象を悪くしかねない。
明るくハキハキと審査員の方を見ながらしゃべるだけでかなり印象は良くできるんじゃないかと思う。
喋り方なんて研究の本質とは全然関係ないと思うが、
短時間の面接で相手に好印象を残すには有効な手段だと思う。
また、4分の説明の中で、自分のアピールするポイントはどこなのかというのをはっきりさせておいた方が良い。
抑揚の無いストーリーは全体の印象をぼやけさせる。
アピールすべき点を強調しすぎるくらいに主張した方が良いと思う。

以上が僕の面接体験記と、それを踏まえた対策だ。
最後の部分の考察は僕の予想に過ぎないということを強調しておく。
長くなってしまったが、面接のイメージトレーニングにでも使ってほしい。

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生命科学の研究者。ポスドク。東京という街が好きです。
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