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学振の申請書を書き始める前に知っておくべきこと

申請書作製の基本は、相手(=採用する側)が何を求めているかを知り、
それに即して書くことだと思う。
理想的な書き方というのは存在しない。
目的に即していればどんな書き方でも良いのではないかと思う。

学振の特別研究員の場合、採用者は日本学術振興会だ。
しかし、実際に審査をするのは日本学術振興会と直接的には関係の無い大学の教員である。
各申請者は分科・細目に従って、書面審査セットと呼ばれるカテゴリーに振り分けられ、
それぞれのカテゴリーに6名の審査員が就く。

つまり、一人の審査員は、自分の書面審査セットのカテゴリーに振り分けられたすべての申請者の審査をしなくてはならない。
その数はカテゴリーによるが、審査員一人当たり40~50人分の審査をするらしい。

前述の通り、審査員は普通の大学の教員(教授・准教授・講師…)である。
当たり前のことだが、大学の教員には日常的にやらなくてはいけない業務がある。
自分のラボの学生の指導、論文作製、講義、ラボの雑用、自分で実験をしている人もいるだろう。
これらの業務の合間を縫って学振の審査をする。

学振の申請書はA4・10ページくらいから成る。
真面目に熟読すると20分くらいはかかるだろう。
仮に審査員が一人の申請者に20分かけたとしよう。
すると50人見終わるのに約17時間かかる。

17時間?やってられない。

たぶん一人の申請者に20分かける審査員はいないだろう。
長くて10分以内で済ませたいとは誰もが思うだろう。
最初の数行を読んで読む価値が無いと判断したら、
全部を読まない審査員だっているかもしれない。
申請者にしてみれば人生を懸けている場合もあるのに、
そんなの冗談じゃないと思うだろう。
しかし、審査員の立場に立ってみれば、そうしたくなる気持ちも分かる。

学振の審査は面倒なのだ

このことをまず何よりも頭に入れておくべきだと思う。

それから、審査員は自分の分野とは関係ない人だと思って書いた方が良い
もちろん、工学とか医歯薬学だとか大きなくくりで同じ分野ではある。
しかし、例えばDC1の医歯薬の書面審査セットを見てみよう。
薬学系のセットで化学系薬学と物理系薬学が一緒になっている。
化学系は有機合成等のラボから多く出るだろう。
物理系はX線結晶構造解析等のラボから出る。
これらが一緒のカテゴリーとして同じ人に審査される。
大学の教員だって人間だ。
自分の専門外の分野まで学振の審査のために勉強する時間など無いはず。
研究人口の多い分野なら、6人中1人か2人は深く内容を理解してくれる審査員がいるかもしれない。
しかし、そうでないなら、まず6人の審査員は自分の研究について予備知識はほとんど無いと考えた方が良いだろう。

審査員は申請者の研究について予備知識はほとんどない

これらのことを踏まえていれば、
どのように申請書を書いたら良いか自ずと見えてくるだろう。
続く

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Author: あぴと
生命科学の研究者。ポスドク。東京という街が好きです。
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