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学振の採用率が高い研究室とは

学振の採用率が異様に高いラボというのは存在する。

そういう周りのラボを見ていて感じる傾向は、大きくまとめると下記の2つだ。

1.その世界では誰もが知ってるような有名ラボ
2.学振申請前に学生に論文を書かせているラボ

1に関しては「有名」というのも曖昧な定義だし、
なぜそこの採用率が高いかの理由は色々な要素が絡んでいるだろうから、
一概にこういう理由で高いだろうということは言えない。

以前の投稿で書いたように、審査員は分かりやすさを申請書に求めるので、
一流の業績を上げ続ける有名ラボの所属なら、
「ここの研究室ならきっといい仕事をするだろう」
と将来性や研究計画に高めの点数がつきやすいのかもしれない。
もちろん一流のラボでは研究テーマもそれ自体で価値のあるものが多いだろう。

また、学振の採用者をコンスタントに出しているラボは、
通りやすい申請書の書き方やそのアーカイブが受け継がれているので、
情報不足で間違った申請書の書き方をするということが無いのかもしれない。

2に関しては、学生が学振に通るためにラボとして対策をしてくれているということである。
僕の周りの学振に通らなかった人の話を聞いていると、
「研究計画や将来性の点は高かったけど、業績の点が低くて・・・」
という声をよく聞く。(不採用者は自分の得点が開示される)

日本学術振興会のWebサイトでは、
DC1やDC2に関しては業績よりも将来性や研究計画を重視して審査すると書いてある。
実際にPDの審査と比べてDCの審査は業績の比重を落としているのだろう。

しかし、業績は絶対に無いよりもあった方が良い。
業績があれば、それは間違いなく点数に反映されるし、
6人の審査員がそれぞれ1点ずつ多く点数を付けたら、
それだけ確実にその申請者の順位は上がる。

2であげた学生に論文を書かせるラボでは、
M2の5月くらいまでに学生が1stオーサーの論文を書かせる。
もちろんその時期に出せる論文のクオリティーなんてたかが知れているが、
それでも業績欄に1stの論文があれば、審査員はその分業績の点数を高くつけるだろう。
たぶん審査員はジャーナルのインパクトファクターなんていちいち調べない。

学振のためにそこまでする必要があるのか?
というのは意見の分かれるところだと思う。
それにM1の間にどれだけポジティブデータが得られるかにもよると思う。
個人的にはデータからストーリーを構築して論文にするという作業を早めに経験しておくのは良いことだと思う。
それに学振が取れるかどうかというのが、そもそも博士に進むための前提条件の学生もいるので、
そのためにできることをやっておくのは当然のことだと思う。

しかし、学振に通るというのは研究する上での最終目標にはなり得ない。
しかも学振に通るというのは必ずしも研究者として優秀ということを意味しない。
「学振に通る」という目的のためにどれだけの労力を割くかは、
自分の最終目標やラボの状況を見て各自が決めることだろう。

業績があった方が良いと言っても、もちろん心で思っているだけでは論文は書けない。
よほど親切なラボでない限り、
ラボの方から「学振に通るための対策」はしてくれないので、
これから研究の道に進もうと考えていて、
どうしても学振を取りたいと考えている学部生がいたら、
「学振の申請までに論文を書きたい」という意思を指導教官に告げて相談してみよう。

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生命科学の研究者。ポスドク。東京という街が好きです。
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